专利摘要:
本発明は、心筋機能不全を虚血の間鈍らせるための、および再潅流傷害を回復させるための、高用量の葉酸、またはその生物活性誘導体の1つの等用量の使用に関する。本発明は、特に、虚血の間における、少なくとも200mgの高用量の葉酸、または等用量の誘導体の適用による再潅流前における早期処置に関する。
公开号:JP2011511040A
申请号:JP2010545474
申请日:2009-02-06
公开日:2011-04-07
发明作者:モエンス,アン
申请人:バイオメドブースターBioMedbooster;ユニフェルシテイト アントウェルペンUniversiteit Antwerpen;
IPC主号:A61K31-525
专利说明:

[0001] 本発明は、心筋機能不全を虚血の間鈍らせるための、および再潅流傷害を回復させるための、高用量の葉酸、またはその生物活性誘導体の1つの等用量の使用に関する。本発明は、特に、少なくとも200mgの高用量の葉酸、または等用量の誘導体を、虚血の間、再潅流前に適用する早期処置に関する。]
背景技術

[0002] 急性冠閉塞の間は、心筋潅流および酸素運搬が活動的な筋収縮を維持するには不十分となる。虚血帯において、心筋の高エネルギーリン酸塩の含有量は低下し、無機リン酸の含有量が上昇し、組織はアシドーシス性となり、心筋の高エネルギーリン酸塩の含有量は低下し、無機リン酸の含有量が上昇し、組織はアシドーシス性となり(Jennings and Steenbergen, 1985)、結果的に局所的な運動障害および全身的な機能不全となる。虚血後の冠再潅流は、組織の損傷を制限するが、活性酸素種(ROS)、カルパインのようなカルシウム依存性プロテアーゼ、筋原繊維の拘縮、微小血管の機能不全、および炎症性サイトカインから毒性をもたらす(Gross and Gross, 2006)。虚血の間のATP枯渇も再潅流障害に寄与しているかもしれない(Gunduz .et al., 2006)。加えて、虚血 (Klawitter et al., 2002)、および再潅流 (Zweier and Talukder, 2006)の両者の間に産生されたROSは、中心的役割を果たしていると考えられ、この傷害を補うために多様な抗酸化戦略が試験されている。虚血/再潅流障害を制限するための1つの手段は、より長期間の曝露に先立って、心臓を短時間の虚血にさらすことである。この現象は、虚血性前条件付けと名付けられている。この現象は、プロテインキナーゼCの活性化(Yamamura et al., 2005)、ミトコンドリアKATPチャネルの刺激、および一酸化窒素の合成(Jones and BoIIi, 2006)を含む多様なメカニズムに関し、後者は中心的な役割を果たしている。虚血‐再潅流後の梗塞のサイズは、eNOS欠損マウスにおいて大きくなる(Jones et al., 1999)が、eNOSを過剰発現しているマウスでは減少する(Jones et al., 2004)。NO合成の減少とNOSによるROS産生の増加とは、NOSの必須の補因子であるテトラヒドロビオプテリン(BH4)の除去/酸化により、NOSに機能的な脱共役が生じた場合に起こる(Hevel and Marietta, 1992; Vasquez-Vivar ef al., 1998)。]
[0003] IR傷害におけるNOSの潜在的な役割は、インビトロにおけるBH4の投与を含む、酵素機能を高める努力をもたらした(Wajima et al., 2006)。さらに安価な代替物は、通常のミトコンドリアタンパク質、および核酸合成にとって重要な葉酸(FA)、B−ビタミンかもしれない(Depeint et al., 2006)。しかし、これらはeNOSへの結合親和性を示すことによりBH4を安定化し(Stroes et al., 2006; Hyndman et al., 2002)、酸化されて不活性なBH2からBH4の再産生を促進する。FA、またはその活性型代謝産物である5‐メチルテトラヒドロ葉酸塩(5−MTHF)は、上皮機能を改善する(Verhaar et al., 1998; Shirodaria et al., 2007; Moat et al., 2006)。]
[0004] 低用量のFAは、心筋系疾患の患者で試験されてきた。しかし、心血管リスクを減らすためのFAの実益を試験するために行われた最近の臨床試験では、いくらか残念な結果となり(Bazzano et al., 2006)、上記FAの実益は間違いなく決定的ではない。加えて、FAは、特に心血管疾患の患者において心血管リスクを低下させるための潜在能力について臨床試験において試験されてきた。例えば、Oster (1981 )は、通常の使用(40〜80mg/日)よりもはるかに高い用量での長期間(10年間)の葉酸処置は、冠動脈疾患の患者において、心筋梗塞の発生率、狭心症、およびニトログリセリンの要求性を減少させることを示した。この知見は、プラセボコントロール試験によっては確認されず、メカニズムも探索されていない。ホモシステインを低下させるFAの能力に焦点を絞ったその他の研究においては、血清ホモシステイン中においてホモシステインを3μmol/l減少することが発見された(0.8mg/dを達成できる)。これらの陽性の結果を除けば、心血管予防における使用のための多様なFA試験の集積分析は印象的ではなく(JAMA 2002; Wang et al., 2007; WaId et al., 2006)、用量、試験期間、標的集団、または他の要素が上記FAの能力を説明するとすれば、それは不確かなままである。先行して行われた心血管介入試験(5〜25mg/70kg/d)、または予防試験(500μg〜1mg)において使用された用量は、本発明の用量に比べて低いものである。]
[0005] WO0130352には、高ホモシステイン血症(hyperhomocystemia)を治療するための30〜500mg、好ましくは30〜100mgの葉酸の用量が記載されている。しかし、高ホモシステイン血症は、心血管疾患の危険因子として考えられており、どれだけ高レベルのホモシステインが心血管疾患を引き起こすのかといったメカニズムは知られていない。また、そのような心血管疾患に効果のある適用用量は記載されていない。特に、患者が高ホモシステイン血症で苦しんでいない場合は記載されていない。]
[0006] WO2006113389には、被験者への葉酸の高用量(20〜100mg)の投与を含む血管拡張の改善方法が記載されている。また、WO2006113389には、1日当たり20〜100mgの用量が単一の心疾患の発達を遅らせ、または最小化し得ることがクレームされている。この処置により、虚血の間の微小血管の機能不全が鈍る、再潅流後の傷害が回復する、といった指摘はない。]
[0007] 驚くべきことに、我々は、再潅琉の前における虚血の間の高用量(被験者あたり少なくとも200mg)のFA前処置および/または処置がIR傷害を回復できることを見出した。そして、我々はそのような効果のメカニズムを探求した。このデータは再潅琉後の恩恵を示すが、局所的、および心室の機能不全、ならびに虚血自体の間におけるROS産生について、FA前処置の顕著かつ驚くべき効果をより直接的に明らかとする。この恩恵は、プリン分解における変質と虚血の間の高エネルギーリン酸塩レベルの保存との関与を明らかにする。]
[0008] 本研究において、我々は、高用量の葉酸の経口的な前処置が、冠閉塞の間における重度の虚血性機能不全を顕著に減少させること、および再潅流後に機能を向上させ、梗塞サイズを縮小させることを初めて証明した。これらの効果は、血流の減少にもかかわらず、虚血の間の高エネルギーリン酸塩の保存、全身および局所的な機能の改善、壊死および酸化ストレスの減少、ならびに再潅流下におけるeNOS共役の保存に関与した。冠血流を実質的に減少させずに心筋収縮の持続を促進するためのFA前処置の能力は、並外れたものである。また、上記能力は抗酸化作用の影響、および古典的な前期条件付け試薬とは全く異なるものである。 これらは、通常、虚血の間ほとんど影響しないが、心臓の再潅流後に恩恵がある。このため、梗塞サイズの減少におけるFAの恩恵は、虚血後に与えられ、始まるだけではなく、異なるメカニズムであることを示唆する。]
[0009] 本発明の第一の態様は、心筋機能傷害を鈍らせるための、および/または再潅流後の傷害を回復させるための、少なくとも200mg、好ましくは少なくとも600mg、さらに好ましくは少なくとも1000mgの高用量の葉酸、または等用量の葉酸誘導体の使用である。本明細書において使用される葉酸は、当業者に公知であり、葉酸および5−メチルテトラヒドロ葉酸塩を含み、これらに限定されない。本明細書において使用される心筋機能障害は、心筋収縮力の減少、心筋細胞死、および/または不整脈に誘発される梗塞を含み、これらに限定されない。好ましい実施形態の1つは、高用量の葉酸、または等用量の葉酸誘導体の使用である。ここで、上記心筋機能障害は心筋収縮力を減少させる。他の好ましい実施形態は、高用量の葉酸、または葉酸誘導体の使用である。ここで、上記心筋機能障害は心筋細胞死である。また、他の好ましい実施形態は、高用量の葉酸、または等用量の葉酸誘導体の使用である。ここで、上記心筋機能傷害は、不整脈に誘発される梗塞である。好ましくは、上記高用量は単一用量として投与される。より好ましくは、上記用量は、再潅流の前で虚血の間に投与される。ある好ましい実施形態では、上記投与は経口投与である。他の好ましい実施形態では、上記用量は静脈内注射により投与される。また、上記用量は経皮的に、または筋肉内に注射することにより投与されてもよい。]
[0010] 本発明の他の態様は、再潅流前の虚血の間における早期処置としての、少なくとも200mg、好ましくは少なくとも600mg、さらに好ましくは少なくとも1000mgの高用量の葉酸、または等用量の葉酸誘導体の使用である。本明細書において、早期処置とは、虚血の発生後であるが、再潅流の前に開始される処置を意味する。好ましくは、上記用量は単一用量として投与される。より好ましくは、上記用量は、再潅流前で虚血の間に投与される。ある好ましい実施形態では、上記投与は経口投与である。他の好ましい実施形態では、上記用量は静脈内投与により投与される。また、上記用量は、経皮的に、または筋肉内に注入されることにより投与されてもよい。]
[0011] また、本発明の他の態様は、可能であれば薬学的に容認できる媒介物との組合せとして、少なくとも600mgの葉酸の単一用量、好ましくは少なくとも1000mgの葉酸の単一用量、または等用量の葉酸誘導体を含む医薬組成物である。本明細書における、医薬組成物は、注入に適した水溶性組成物、または経口摂取のための固体組成物であってもよい。また、本発明の他の態様は、ATP/ADPレベルが減少する心血管系障害において減少した高エネルギーリン酸塩レベルを改善または回復させるための心保護薬または治療薬としての葉酸の使用である。好ましくは上記葉酸の使用は高用量の使用である。さらに好ましくは、上記用量は少なくとも200mg、さらに好ましくは600mgである。本明細書における改善とは、処置により上記高エネルギーリン酸塩レベルが増加することを意味する。その増加は、健常人における通常のレベルまでではない。本明細書における回復とは、治療後の高エネルギーリン酸塩レベルが健常人と同等、またはより高くなることを意味する。]
図面の簡単な説明

[0012] 圧力/ボリューム−ループ分析による心機能の測定。(A)プラセボ動物(上部)およびFA前処置動物(下部)における、ベースライン(1)、虚血の最後(2)、および90分間の再潅流における圧/容量−ループ分析の例。FA前処置は、虚血の間、およびそれに続く再潅流の両者において機能を改善した。(B)全IRプロトコールの血行動態の概要は、収縮期、および弛緩期のパラメータの間の時間経過を示す(p値は反復測定分散分析(repeated measuresANOVA)により、時間×処置相互作用/処置効果である)。
開胸心臓超音波検査。左上のパネルは、プラセボ群とFA処置群についてベースライン、および30分間の虚血後におけるMモードエコーの例を示す。サマリープロットは、これらの心エコー図対時間から得られた結果を示す。駆出率、および中隔前壁厚の増大はプラセボ群において低下したが、FA群では変化しなかった(処置効果のp値はRMANOVAによる)。
高エネルギーリン酸塩(HEP)代謝、および酸化還元状態のパラメータのHPLC分析。ベースラインにおける条件下で、FAの前処置は、HEP(ATP、ADP、AMP)を変化させなかったが、イノシトール一リン酸塩(IMP)およびその異化産物(オキシプリン、キサンチン、ヒポキサンチン、および尿酸)を強く増加させた。虚血の30分後、HEPレベルは、プラセボ群に比べてFA処置された心臓ではよりよく維持された。プラセボ投与群において虚血後にオキシプリンが顕著に上昇したが、これはFA処置されたラットでは観察されなかった。p値は二元分散分析(2-way ANOVA)によるもので、1つ目の値は虚血の効果を指し、2つ目の値は投与群と虚血群との間の相互作用を指す。
心筋壊死における葉酸の効果。(A)経口によるFAの前処置(7日間)は、インビボにおいて梗塞サイズを減少させた(*:p<0.001;マン・ホイットニー検定)。上部のパネル:リスク領域(AAR)を全ての群の間で比較した。中央のパネル:全てのFA処置群において%AARとして表した梗塞サイズが顕著に減少した。下部のパネル:心筋壊死とAARとの間の個体的相関のプロット図である。 (B)インビボにおけるFA前処置は、収縮帯の壊死を減少させる(*p=0.001)。(C)インビボにおけるFA前処置はアポトーシスを減少させる(TUNEL染色)(*p=0.005、およびp=0.001 )。(D)FA前処置は、インビボにおける実験で心臓の心筋壊死を80%近く減少させる(*p=0.005、およびp=0.001)。(E)虚血−再潅流後に増加した再乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)は、10〜20分後にピークを迎えた。一方、FA前処置を受けた心臓では最小限のLDHの放出しかなかった(p<0.001)。
ROS産生におけるFA処置の効果。(A)ルシゲニンに促進された過酸化物の検出は、虚血とIRとに誘導された過酸化物がFA前処置により顕著に減少することを示す。(B)IR心臓に処置されたコントロールベヒクルにおけるO2−の生成は、BH4の急な添加によって顕著に抑制された。一方、この抑制は、FA前処置された心臓から得られた心筋抽出物では半分近く鈍くなった。(C〜D)DHE染色、および(E)DCF染色された心筋において、虚血、またはIR心筋におけるROS産生が増加したこと、ならびにFA前処置を受けた心臓では、ROS産生が実質的に減少したことを明らかとする。(F)FAの直接の抗酸化作用をテンポールと比較した。FAかテンポールのどちらかを多様な濃度で添加し、インビトロでキサンチン/キサンチン酸化酵素により産生された過酸化物をルシゲニンに促進された化学発光により測定した。
NO経路におけるFA前処置の効果。(A)SDSページのゲルは、IR心筋において、eNOSモノマーが増加したことを示す。その増加は、FA前処置によってコントロールレベルまで減少した。(B〜C)パネルAに示したゲル分析のサマリーデンシトメトリーのデータである。FA前処置は、モノマー/ダイマー比を減少させたが、全eNOSタンパク質の発現においては効果がなかった。(D)IRの前後におけるインビトロでの心臓へのブラジキニン投与は、内皮依存性の血流応答を減少させることを示した。この減少は、FAの前処置により正常の応答に回復した。(E)FA処置は、ニトロプルシドナトリウムへの血流応答には影響を与えず、ブラジキニンで観察された不同は内皮依存性であることを裏付ける。]
[0013] 実施例の材料および方法
論理委員会
実験は米国国立保健研究所により発行され、アントワープ大学の米国論理委員会とジョンホプキンス医学研究所(Johns Hopkins Medical Institutions)とにより承認された実験動物の取扱および使用のガイド(NIH-Publication、N°85-23)に従った。]
[0014] インビボ虚血モデル
虚血/再潅流(IR)実験に先立って成体のウィスターラットに、FA(別段に記述しない場合は10 mg/day)、またはプラセボを経口胃管栄養法により7日間投与した。全部で131匹のラットを使用した。各動物において行えない多重アッセイのために要求される例数は、全体の群の異なる部分集合において得た。動物を麻酔し(ペントバルビタール60mg/kg)、気管切開により挿管し、通気した(Harvard Apparatus, MA)。心電図(ECG)で観察し、温度を37.5℃に維持した。左下行動脈を4〜5番の肋間腔を介して暴露し、その周囲を縫合した。そして、90分の再潅流を行い、一過性の冠動脈結紮を30分間行った(n=85)。また、90分の再潅流を行わず、一過性の冠動脈結紮を30分間行った(n=46)。再潅流した動物の1つのサブグループ(n=9)では、冠動脈左前下行枝(LAD)梗塞の発症後(すなわち、再潅流の20分前)、FAを静脈内ボーラス投与により10分間与えた。]
[0015] インビボにおける血行動態
LV機能は、虚血、およびそれに続く再潅流の両者の間にインビボで圧力/ボリューム−ループ分析により評価した。(A)1.4F 圧力−ボリュームカテーテル(SciSense, London-Ontario, Canada)を心突部を通して進め、身体の軸線に沿って設置し、刺激/分析装置(stimulator/analyzer) (IOX 1.8.9.19, Emka Tech., Paris)に接続した。容量データは、ゲインを1として高張食塩液法を用いて計算した。虚血の間に二匹のラットのカテーテルの位置がずれ、その容量データは使用していない。記載したように、開胸心筋前壁運動も左室の傍胸骨視界にて、15MHzリニアトランスディーサーを備えたSequoia -Acuson C256(Sequoia C256 Echocardiography System, Acuson Corporation, Mountain View, CA)を用いて測定した。]
[0016] 酸化還元およびエネルギー代謝の評価
前壁からの急速凍結サンプル(n=24)(±FA前処置;±30分間の虚血、再潅流なし)を除タンパクし、組織の酸化還元、およびエネルギー状態を反映した水溶性低分子量化合物のHPLC分析を行った。高エネルギーリン酸塩、オキシプリン(ヒポキサンチン、キサンチン、および尿酸)、ヌクレオサイド(イノシン、およびアデノシン)、マロンジアルデヒド、ならびに還元および酸化されたグルタチオンをイオン交換HPLCにより測定した(Takimoto et al., 2005)。]
[0017] 心筋の血流量の測定
心筋の局所的な血流量は、虚血の5分後および30分後に左心室にニュークリア−アクチベイテドマイクロスフィア(直径15μM、BioPal, Worcester, MA)をベースラインで注入(2.5*106spheres/mlにて0.3ml )することにより評価した(n=12)(Reinhardt et al., 2001)。毎分あたりのカウント数(cpm)は、体重で標準化し、虚血の前、および虚血の間の相対的な血流を得るために隔離領域で標準化した虚血領域から得た。]
[0018] インビトロIRモデル
生体のウィスターラット(n=28)を麻酔し(ペントバルビタール60mg/kg)、心臓を迅速に切除し、一定の潅流圧で温め、酸素化されたクレブス−ヘンセレット溶液を用いた逆行性潅流システム(Emka, Paris, France)にマウントした。心臓を300bpmで静置し、ロードしていない状態で維持した。冠状動脈血流をインラインウルトラソニックフロープローブ(Transonic Systems, Ithaca, NY, USA)により測定した。30分の平衡化後、血管拡張剤(ブラジキニン、およびニトロプルシドナトリウム)をボーラス投与(すなわち50 μl、10−8〜10−5.5 M )により注入した。そして、一定の潅流圧で冠状動脈血流の逆行を評価した。ベースラインを再設定した後、心臓にFA(すなわち4.5 10−6M)、または賦形剤を与えた。その後、心臓を40分間再潅流することで、冠状動脈血流を40分間ゼロとした。冠状動脈の流出物を集め、濃縮し(Sartorius-Sipan, Lier, Belgium)、乳酸デヒドロゲナーゼを分析した(Vitros 950AT, O. C. D., Beerse, Belgium)。同じ2つの試薬に対する冠血管拡張薬の応答は、再潅流に続いて繰返された。]
[0019] 梗塞のサイズの分析と組織構造
31匹のラットのリスク領域と梗塞のサイズは、冠閉塞の間に注入したエバンスブルーの陰性染色、および続いて心筋壊死を検出するためのTTC染色することにより決定した。LV (遊離壁+隔膜全体)、 AAR (エバンスブルー陰性)、および壊死領域(TTC無色)は、プラニメータ(Soft Imaging system GmbH, Analysis pro version 3.00)により測定した。また、デジタル化された画像を明瞭さ、および鮮明度を向上させるために、均一のバックグラウンド、明度、およびコントラスト強度とした。インビトロの実験において、全身性虚血が生じたため、TTC染色はエバンスブルー染色の前に行わなかった。収縮帯の壊死は、インビボでラットの心臓をカルノア溶液で固定し、マッソン三色染料で染色することで評価した。収縮帯が存在する心筋の割合を算出するために、連続する隣接領域を全LVについて調査した。同様の分析はTUNEL陽性法(Chemicon Intern, Temecula, CA)により行い、LV領域の割合としても表した。]
[0020] ROSの決定
過酸化物は、ルシゲニンが促進する蛍光ケミルミネッセンス(Beckman LS6000IC, n=23)22、および蛍光マイクロトポグラフィ(ジクロロジヒドロフルオレセインジアセテート、DCF、n=16、およびジヒドロエチジウム、DHE、n=24)により評価した(Gupte et al., 2005)。葉酸の直接の抗酸化効果は、インビトロでキサンチン/キサンチンオキシダーゼシステム(Antoniades et al., 2006)を使用して分析し、テンポールと比較した。]
[0021] eNOSモノマー/ダイマー構造と酵素活性
SDSに抵抗性のeNOSダイマーおよびモノマーは、以前に記載したような低温SDSページ(Takimoto .et al., 2005)を用いて、虚血/再潅流組織(n=16)において分析した。NOSの酵素活性は、凍結した心筋(n=15)から得た抽出物をアルギニン−シトルリン変換分析により評価した。]
[0022] データ分析
データは、p値<0.05を統計的有意差とし、平均値±標準誤差として表した。冠血流予備能(Coronary flow-reserve)、およびインビボにおける血行動態のデータは、反復測定分散分析により分析した。他の比較では、複数の独立した群を比較するために多重比較のためのボンフェローニ補正を用いて一元分散分析、またはクラスカルウォルス検定を使用した。分析にはSPS6 version 11.0(Chicago,IL)を利用した。]
[0023] <実施例1>
葉酸の前処置はI/Rにおける心筋機能を改善する
図1Aは、FA(10mg/d)の前処置あり、または前処置なしにおける、心臓の収縮期、および弛緩期の心室機能についてPV相関(PV relations)およびサマリーデータの例を表す。30分の冠閉塞の間、および再潅流の90分後に開胸ラットにおける初期のベースラインでデータを測定した。コントロールの心臓では、LAD梗塞の30分後、PVループの右下方へのシフトとともに心筋機能の顕著な減少を示した。これは、再潅流後にも持続した。FA前処置では、虚血、および再潅流期間の間、収縮期、および弛緩期の機能はよりよく保存された(下部パネル)。サマリーデータ(図1B)はこれらの例を裏付けるものである。LV圧の最高点(すなわち、収縮期の血圧)は、FA前処置ラットにおいてはLAD梗塞にもかかわらずほとんど変化しなかったが、コントロールにおいては25%近く低下した。同様の不同は、dP/dtmaxにおいて観察された。心拍出量、および一回心仕事量も、特に遅発虚血および再潅流におけるFA前処置動物において減少が小さくなった。従って、心機能は虚血期間および再潅流後にFA前処置により促進された。] 図1A 図1B
[0024] 虚血の間の全身機能の相対的な保存は、いくらか驚きであり、FA前処置した心臓において冠梗塞にもかかわらず局所的な機能不全であることが示唆された。このことを試験するために、我々は、LAD梗塞の30分間の壁厚の増大と機能不全の時間経過とを測定するために開胸心エコーを行った(図2)。Mモードトレーシング実験(上部左パネル)では、コントロールにおいて虚血の間に前壁厚の増大が顕著に減少したことを示す。しかし、FA処置された動物では壁厚の増大は保存された。駆出率は虚血にもかかわらず非常に高かった(対プラセボ72.8±1.2パーセント: 30分後の時点で27.4±2.2%、p<0.001)。この結果は、PVループの結果と一致した。中隔前壁厚の増大(37. ±5.3%対プラセボ 5.1±0.6%、p=0.004)も同様であった。従って、FA前処置は、冠梗塞にもかかわらず虚血領域において局所的な機能不全を増加させた。また、この現象は、再潅流後に存続、またはさらに改善された。] 図2
[0025] <実施例2>
葉酸と心筋血流
FA前処置は、LAD梗塞の間に局所的、または全身的な機能を改善するため、我々は、FA前処置が、虚血傷害自体を減少させ、心筋血流を改善するか否か試験した。しかし、LAD結紮の5分後、心筋分析により得られた虚血/心筋潅流遠隔領域の割合は、プラセボ群、およびFA前処置群の両者で同様に減少した(それぞれ、−73.7±6.0%、および−77.7±5.1%)。30分の時点の時点において両群における血流は低いままであった(対プラセボで−78.4±9.3%、遠隔領域と比較して−71.2±13.8%)。]
[0026] <実施例3>
葉酸は高エネルギーリン酸塩の心筋内レベルを保存する
潅流が改善されることでは、FA前処置の効果を説明できなかったので、我々は、次にベースライン、および特に虚血の間にFAが高エネルギーリン酸塩(HEP)代謝を改変するか否かを試験した。図3に示したように、FA前処置はベースラインにおいてHEPを改変しなかったが、イノシトール一リン酸(IMP)、およびその異化代謝産物(オキシプリン、キサンチン、ヒポキサンチン、尿酸)のレベルを強く上昇させた。虚血の間、心筋のATP、およびADPは、コントロールにおいて66%以上減少した。このことは報告された変化と一致する。しかし、イノシトール一リン酸(IMP)、およびその異化代謝産物は、FA前処置された心臓においても高いレベルを維持した(FA処置および虚血応答の相互作用の間、p<0.001)。オキシプリンは、コントロールにおいて虚血の間に顕著に上昇した。このことは、減少したHEP、および促進されたAMP代謝に一致する。しかし、それらはFA処置された心臓ではほとんど変化しないか、または減少した。最後に、我々は、マロンジアルデヒド(脂質の過酸化マーカー)を指標として酸化還元状態、および相対的な還元/酸化グルタチオン割合について試験した。どちらも心筋虚血の有る無しで、FA前処置によりほとんど変化しなかった。] 図3
[0027] <実施例4>
前処置された葉酸は心筋の梗塞サイズを減少させる
虚血の間の機能およびHEP代謝の両者の改善の潜在的な意義は、その後の梗塞サイズが減少することである。図4Aに示したように、梗塞サイズ(リスク領域)はプラセボ処置動物においては60.3±4.1%であって、それに対してFA前処置動物では3.8±1.2%であった(p<0.002)。他の研究において、我々は、梗塞サイズにおけるこの減少は、主なFA用量の40%、および10%(すなわち1、および4mg/d)での前処置により起こることを見出した。再潅流収縮帯の壊死は、ベヒクル処置された心臓においてLV全体で26.7±2.6%であったが、FA処置された心臓においては4.6%±1.2%であった(p=0.001、図4B)。同様に、TUNEL陽性筋細胞は、ベヒクル処置では優勢となった(LV領域の63.0±5.8%)が、FA処置ではまばら(4.3±1.3%)となった(p=0.001、図4C)。コントロールラットの36.7%(FA処置ラットでは8.3%)において、虚血が致死性の心室性不整脈を引き起こした(p<0.01)が、再潅流における不整脈は、コントロールラットの6.1%で起こり、FA処置動物ではまったく起こらなかった(p<0.01)。インビボにおける再潅流後の梗塞サイズは、冠潅流の機能の共役に部分的に関連しているため、我々は、分離した心臓においてFA前処置の影響も試験した。FAは梗塞サイズを顕著に減少させた(それぞれ、7.7±2.8%対41 .1±4.9%、p<0.0001、図4D)。また、冠動脈の流出物において乳酸デヒドロゲナーゼはより少なく(図4E)、細胞の壊死の減少と一致した。] 図4A 図4B 図4C 図4D 図4E
[0028] <実施例5>
葉酸の前処置対急性葉酸投与
9匹の動物の別のセットにおいて、FAを冠梗塞の10分後に投与した(血管内に10mg)。上記の時間は、機能的な応答が最初の分岐を表した時間である(図1、2参照)。興味深いことに、AARに関する梗塞サイズの減少(n=5; 3.0±2.2%、p<0.001(対プラセボ)) における同様の利益が観察されが、AAR自体はプラセボと同様であった(52.4±5.5%)。組織学を4匹の動物に行い、TUNEL染色(4.3±1.3% LV、p<0.0001(対プラセボ))、および収縮帯壊死(5.1±0.7%LV、p<0.001(対プラセボ))が減少したことが示された。したがって、梗塞の減少における上記FAの効果は、古典的な前条件付けの効果には表れない。従って、虚血が起こった後のFA処置により生じると考えられる。] 図1
[0029] <実施例6>
葉酸の前処置は心筋内のROS産生を減少させる
虚血の間、および再潅流の90分後にFA前処置した動物において、心筋の過酸化物(ルシゲニンケミルミネッセンス)は、50%近く減少した(図5A)。抽出物を100μMのBH4で前もってインキュベートした場合、O2−の産生は、ベヒクル処置された心臓において90.9±0.7%減少したが、FA前処置された心臓ではそれほど減少しなかった(52.1±11.3%、p<0.03、図5B)。このことは、BH4に引き起こされる抗酸化経路(たとえば、NOS共役)がFA前処置された心臓において失われたか、FA治療より前に回復したかのどちらかであることを示唆する。虚血、およびIRに誘導されるROSにおけるFAの効果は、さらに酸化蛍光マイクロトポグラフィ−により試験した。DHE、およびDCFの両者により染色された心筋スライスは、プラセボ群において顕著なROS産生を示し、この産生はFA前処置では減少した。図5C〜Eは、実験画像を示す。各群はn=4で平均値を得、これらの実験で一致させた。FAの潜在的な直接の抗酸化効果を試験するために、我々はキサンチン/キサンチンオキシダーゼO2−酸性システムを用いてインビトロ分析を行った(図5F)。FAは、上記分析において実質的な抗酸化効果を有した。この効果は、疑似テンポール超酸化物不均化酵素(superoxide dismutase mimetic Tempol)にもたらされる効果と同様であった。] 図5A 図5B 図5F
[0030] <実施例7>
葉酸の前処置は、eNOSのダイマー化、および活性化、ならびに内皮機能を改善する
FA、およびその活性型代謝産物である5−MTHFが、NOSに由来する過酸化物を含むNOS機能においてBH4に仲介される改善に機械的に関与していると仮定して、我々は、FAがI/R心臓におけるNOS共役に影響するか否かを試験した。図6Aに、eNOSモノマー(140kDa)、およびeNOSダイマー(280kDa)のバンドを示した免疫染色試験を示す。全eNOS(モノマーとダイマーとの合計)は、異なる条件の間で同様である(図6B)。しかし、ベヒクル処置されたIR心臓において、NOS脱共役の影響を受けてダイマー/モノマー比率は減少した(p< 0.001、図6C)が、FA前処置された心臓では正常に近かった。アルギニン−シトルリン変換により測定されたNOS活性は、ボーダーラインであったが、処置した心臓と処置しなかった心臓において有意に改善されなかった(p=0.08、データは示していない)。冠血管内皮機能も、FA前処置により改善した。ブラジキニンは、分離された心臓における冠血流において最大で108.3±9.2%誘導された。しかし、IR後では67.1±8.1%であった(p<0.001、図6D)。このことは、基本的な拡張を変化させることなく、FAによる心臓の前処置におけるコントロールレベルを回復させた(122.0±11.3%)。各群の間でベースライン(プラセボ:10.2±0.7 ml/min、FA:11.4±13.8 ml/min、p=0.5)、または虚血後(プラセボ:9.8±0.7 ml/min、およびFA:8.9±1.4 ml/min、p=0.5)における冠血流には変化はなかった。ブラジキニン刺激に対して、先行する効果の内皮依存性を支えるニトロプルシドナトリウムでは、コントロール、および虚血条件において冠血流は同様に増加した(図6E)。] 図6A 図6B 図6C 図6D 図6E
[0031] 参考文献
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权利要求:

請求項1
心筋機能不全を虚血の間鈍らせるための、および再潅流傷害を回復させるための、少なくとも200mgの高用量葉酸、または等用量の葉酸誘導体の使用。
請求項2
上記心筋機能不全が心筋収縮力を減少させる、請求項1に記載の少なくとも200mgの高用量の葉酸、または等用量の葉酸誘導体の使用。
請求項3
上記心筋機能不全が心筋細胞死である、請求項1に記載の少なくとも200mgの高用量の葉酸、または等用量の葉酸誘導体の使用。
請求項4
上記心筋機能不全が梗塞に誘導される不整脈である、請求項1に記載の少なくとも200mgの高用量の葉酸、または等用量の葉酸誘導体の使用。
請求項5
再潅流前の虚血の間における早期処置としての、少なくとも200mgの高用量の葉酸、または等用量の葉酸誘導体の使用。
請求項6
上記高用量が少なくとも600mgである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。
請求項7
上記高用量が経口的に投与される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。
請求項8
上記用量の投与が筋肉内、静脈内、または経皮的である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。
請求項9
可能であれば薬学的に容認できる媒介物との組合せた、少なくとも600mgの葉酸、等用量の葉酸誘導体の一用量を含む医薬組成物。
請求項10
ATP/ADPレベルが減少する心血管系障害において減少した高エネルギーリン酸塩レベルを改善または回復させるための心保護薬または治療薬としての葉酸の使用。
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